Shopify Flowアプリの自動ワークフローを使って不正注文を防ごう！
オンラインストア運営はとてもやりがいのある活動です。新しい注文が入った時の喜びや世界中のお客様とやりとりできる可能性、商品に対して最高のレビューをもらった時の満足感は、毎日のストア運営や売上高向上に向けた努力の原動力となります。しかし、時にはチャージバックのような予期せぬ事態がふりかかることもあります。
チャージバックとは
顧客からのチャージバック は、オンライン販売とクレジットカード決済に常に付きまとうリスクの一つです。チャージバックが発生する理由はさまざまですが、基本的には銀行がクレジットカードの所有者に対して提供している顧客保護の仕組みです。クレジットカードの所有者が銀行に対して申し立てを行い、銀行からストアに資金を返還するよう要求されます。
異議申し立ての主な原因の一つは、不正利用に関連しています。つまり、カード所有者が認識しない請求です。このようなチャージバックは、詐欺師が他人のカードを使用してあなたのストアから商品を購入し、カードの正当な所有者が自分の銀行やクレジットカード会社に請求を異議申し立てる場合に発生します。銀行やクレジットカード会社はカードの所有者に返金し、販売元のストアに返金を要求します。
チャージバックによってその売上は失われ、銀行によるチャージバック処理手数料も請求されることになります。経済的な損失に加えて時間とエネルギーを消費します。
正確に商品説明すること、明確で詳細な返品・配送ポリシーを掲載すること、顧客とのやり取りの際ははっきりと迅速に応答することなど、最善の状態でストア運営を行うことで、多くの異議申し立てを回避することができます。しかし、不正利用によるチャージバックからストアを守るにはどうしたらよいでしょうか。
Shopifyの不正防止ツール
Shopifyは、不正注文からストアを守るためのさまざまなツールを提供しています。主要なツールとして、不正解析機能があります。この機能は、Shopifyで処理されたすべての決済取引の履歴データを基にしたアルゴリズムを用いて、詐欺の可能性がある注文を特定するためのものです。高リスクの注文を処理すると、クレジットカード所有者からの異議申し立てやチャージバックが発生する可能性は高くなります。
不正注文の可能性が高いと判断された注文は、注文ページのバナーや注文一覧の危険マーク、スタッフ用の注文通知メールなどで明示されます。表示される推奨事項は、不正注文を検出するための長年の研究と経験を元にしています。また、アルゴリズムは常に改善され、不正注文をより正確に特定するように調整されています。
高リスク注文を受注したときの対処法
高リスク注文を受注した場合、その理由を特定するために入念に確認しましょう。ヘルプセンターで疑わしい注文の調査手順を参照しながらチェックします。調査を行ってもその注文が通常の注文であり不正解析が誤検知したことを確信できない場合は、リスクを冒さずに注文をキャンセルすることが最善です。
支払い確定済み注文のキャンセルを回避するには、クレジットカードの支払い自動確定を無効にして、代わりに注文の決済を手動で確定することができます。
支払い確定を手動で行うことで、決済を受け入れるか注文をキャンセルする前に不正解析結果を確認し検討することが可能です。手動確定は不正注文のリスクを減らしクレジットカード決済手数料の損失を回避するという利点がありますが、一方で、手動で支払い確定する必要があるため時間的コストがかかりストア運営効率が低下するという欠点があります。
不屈のパーソナルアシスタント：Shopify Flow
配送先や請求先住所の確認、購入者の身元確認、支払いの手動確定などの作業には時間がかかります。ストア運営スタッフにとって本当に重要なビジネスの成長に費やすべき時間を奪うことになりかねません。そんなとき、あなたやスタッフに代わり日常的な反復タスクを継続的に処理し、ストアで発生していることをタイムリーに通知して、重要な処理や決定を行うパートナーがいたら素晴らしいと思いませんか。
そこで登場するのがShopify Flowです。Shopify Flowはベーシックプラン以上でご利用いただけるタスク自動化ツールです。さまざまなタスクを自動的に実行するパーソナルアシスタントとしてShopify Flowを使用することをおすすめします。
Flowの自動ワークフローにより定型作業を簡単に実行し、ストア管理を最大限に効率化することができます。Shopify Flowアプリは無料でご利用可能で、多くのワークフローテンプレートが含まれており、必要に応じてカスタマイズすることができます。例えば、デフォルトのテンプレートを基にFlowの基本要素（トリガー、条件、アクション）を活用して、以下のような不正注文回避のためのタスクを設定することができます。
- ストアに注文が入り不正解析が完了するとワークフローを開始
- 中リスクでも高リスクでもない場合、支払いを自動確定（引き続き通常の受注処理を行います）
- 中リスクの場合、要確認の注文タグを追加しストアスタッフに通知メール送信
- 高リスクの場合、注文をキャンセルし顧客タグを追加（この顧客は今後の注文から除外するよう別のワークフローを組むことができます）
リスク管理のFlowワークフローについては、「ワークフローの例：リスク · Shopify ヘルプセンター」も併せて参照してください。また、Flowアプリからテンプレートを開き「リスク」をクリックすると、リスク用のテンプレート一覧をご確認いただけます。
重要なのは、チャージバックが発生する前に潜在的なリスクを特定し、ストアを不正注文から守るための適切なツールを備えることです。Shopify Flowは、不正注文に対する効果的な防御策を構築するのに役立ち、時間とお金を節約することができます。
なお、ShopifyサポートではShopify Flowのテンプレートから作成したワークフローに関して詳細のご案内が可能ですが、カスタムワークフローの作成手順やトラブルシューティングに関するサポートについては対象外となる可能性があります。
Shopify Flowの他にも、ストアのセキュリティに特化したアプリをShopifyのアプリストアで公開しています。ストアに適したアプリを見つけてストアのセキュリティを強化しましょう。
